執筆始め19

カフェやファミレスでの執筆は、「写生をすること」ということから始まりました。それは、小説を書くということが、どういうことなのかということを感じさせるのでした。「どうして文章が続かないのか?」ということを考えると、「膨らませられないから」ということに気づいたのです。つまり、目の前にいる人をそのまま描いただけでは、すぐに終わります。「写生」というのはそうではないのでしょう。たとえば、朝信号待ちをしている男性がいたとして、まずは、サラリーマンであることはスーツで分かり、家族がいるかどうかの想像は、推定年齢で分かるだろう。表情を見れば、幸せなのか、もう一つなのかもわかってきて、家族構成も想像できる。そうやって、どんどん想像が膨らむと、文字数も稼げるというもので、一石二鳥といってもいいのではないだろうか? それがいよいよ作文から小説に変わっていくところなのではないでしょうか?(つづく)