執筆始め18

カフェやファミレスで執筆をするようになった。筆記先は、もちろん、原稿用紙ではなくノートである。お店に入ると、窓際の席にいつも座る。ここだと、表も見えるし、店内も、一望できる。最初は、「写生をしよう」という考えからだった。目の前で展開することを素直に書き、そこから、いろいろと想像することをしてみると、結構楽しかった。歩いている人について書いてみたり、店内の客について書いてみたりということだ。一人一人性格も違えば、育ってきた環境も違う。そんな人たちが、友達と一緒に、「お茶をしている」と思っただけでも、いろいろと書こうと思えば想像できることもあるだろう。具体的には、また次回に書いてみることにしましょうね(つづく)

執筆始め17

プロットを書き始めるには、さすがに最初は抵抗がありました。まず、どう作っていいのかがよく分からなかったし、文章もまともに書けないという気持ちの中で、プロットを作っても、本当に文章が続くのかという疑問があったからです。しかし、実際にやってみると、プロットが書けたから、文章も何とか少しは続くようになりました。しかし、最後まで書き切るというほどにまではいきませんでしたので、そこはまた別の理由あるのではと思うようになり、今度は、「場所を変えてみる」ということを考えるようになりました。その場所というのが、今までの自分の部屋というのではなく、表で、カフェであったり、ファミレスなどがその候補として考えられるようになったのです。そのあたりは、また次回のお話ということにしておきましょう(つづく)

執筆始め16

プロットの書き方というのはいろいろあって、テンプレートのようなものが決まっているわけではないが、執筆ソフトの中には、プロットの書き方が標準化されているものもあるらしい。しかし、私の場合は本当にラフである。プロットの中には、必死になって、細かいところまで書くという人がいるというが、そこまで完璧に作ってしまうと、本文を書く時に、安心してしまい、まるで完成したかのような錯覚を持つのではないだろうか? しかし、それでは、本末転倒である。どこかの新人賞に出すのに、プロットまで提出させるところなどないからだ。とにかく、本文が大切で、プロットなどどうでもいいといってもいいだろう。そうなると、逆に、ラフに書く方がいいかも知れない。私のようにプロットと本文が、まったく違った内容で出来上がるということもあるようで、果たして、どっちがいいのか、それこそ試行錯誤して、自分にいいのを探せばいいのであり、オリジナルでも十分だと思うのでした(つづく)

執筆始め15

「最後まで書き切る」ということは、口でいうほど簡単なことではない。特に、途中まで書けるようになってから、先に進むにつれて、自分で、何を書いているのか分からなくなることが往々にしてある。つまり、「どこを歩いているのかが分からない」ということで、そもそも最初の方は、全体像が見えなくても、歩いているうちに見えてくると信じ込んでいるからだろう。しかし、ある程度まできて、今度は終点が見えてこないと、不安以外のなにものでもなくなるわけである。「本当に終点があるのか?」「あるいは、この道であっているのか?」などという発想である。それを考えると、設計図のないことが不安になる。だが、書いているうちに、途中からでも、先が見えてくるようになるのだが、それまでには、最初の方で、少しくらいの先が見えるような設計図、つまりプロットというものが必要だということに気づくことになるだろう。(つづく)

執筆始め14

ハウツー本というものを読んでいると、自分が書けない理由がどこにあるのか? という結論を最後に書いてくれているような気がした。ハウツー本というのは、最後に、一つ念を押すように書いていることとして、「書いている作品がどのようなものであれ、必ず最後まで書き切る」ということが大前提として必要なことだと書かれているのだ。なるほど、自分が今まで挫折してきたのは、簡単に途中であきらめていたからであった。その理由として、「どうせ自分には、プロのような作品が書けるわけがない」ということで、つまりは、できないということを、「才能がないから」ということにして、「逃げてきた」ということだ。「書き上げることに、才能はないのかも知れないが、書き上げてしまうと、それを才能というのではないか?」ということで、才能が、そのまま自信にもつながってくるということで、そういう意味で、「ここが、一つのターニングポイントだ」と言えるのではないだろうか。乗り越えるべき、道だということである。(つづく)

執筆始め13

ハウツー本の中には、小説の書き方を初心者から教えてくれるものもあります。基本的に、小学生の作文を書く前に習うようなことからあります。例えば、段落の後は一文字下げるだとか、禁則文字を上にもっていかない。あるいは、感嘆詞である、「?」「!」の後には、一マスあけるなどということである。そこからが、書き方の基本に入るわけで、「起承転結」の話から、どんどん進んでいくと、「文字数が増えていくごとに、登場人物が増えていく」ということであったり、書き方の基本として、その目線を「一人称」でいくか。「三人称」にするか? などというのも、考えられることである、さらに、同時に大切なのは、ジャンルの選択である。これは、「誰をターゲットにするか?」ということから決まってくるもので、若者をターゲットにするか、女性をターゲットにするか? などによって決まってくるものだったりします。(つづく)

執筆始め12

少し書けるという気持ちになった時、気分的に気が楽になったのか、余裕ができたというのか、今度は本屋に行って、「小説の書き方」なる、いわゆる「ハウツー本」を買ってきて、読んだりしていました。時代は、まだ、インターネットどころか、パソコンも普及していない時代でした。本屋にはいくつものハウツー本があり、中には、「新人賞の取り方」などというのもありましたね。どの新人賞はどういうジャンルがいいとかですね。もちろん、あの頃はまだまだ新人賞は少なく、大手出版社の数社が応募しているくらいで、あとは、地域のものが少しあったくらいですかね? 今は毎月ジャンルごとにとかに分かれた新人賞のようなものが結構増えてきましたが、当時は、本当に少なかったです。それでも、まだ小説を書くというのが、マイナーな趣味だったことと、「書くことのハードルが高い」ということで、皆、敷居が高かったということでしょうね。(つづく)